東急ハーヴェストクラブ スキージャム勝山
スキージャム勝山から車で約1時間で到着する福井県 越前・鯖江エリア。
半径10km圏内に越前漆器、越前和紙、越前打刃物、越前箪笥、越前焼、メガネ、繊維の
7つの産業が集積する全国屈指のモノづくりの街には、
新たな担い手として若者の移住者も増えているという。
今回の特集では、作り手たちとつながる工房見学イベント「RENEW(リニュー)」を運営し、
産業観光をメインに持続可能な地域づくりを目指す一般社団法人SOEのナビゲートの下、
伝統と現代の感性が融合した新しいモノづくりの現場を訪ねた。
My Harvest
伝統産業の越前打刃物は、1337年に京都の刀匠、千代鶴国安(ちよづるくにやす)が刀剣づくりに適した地を求めて現在の越前市にたどり着き、農民のための鎌を作ったことがはじまり。江戸時代には福井藩の保護を受け、打刃物の産地として全国に名を馳せた。
越前市にある「タケフナイフビレッジ」は、こうした流れをくむ13社の刃物会社が一箇所に集結した共同工房だ。資料館では脈々と受け継がれてきた打刃物造りの歴史が学べる。また、見学工房では、2階から火造り鋳造、刃付け、柄付けなどを行う巨大な製作現場を一望できる。こうした共同工房を見学できるのは全国でもここだけ。
別棟には各社の製品に加え、オリジナルブランド製品が購入できるショップやギャラリーが設けられ、予約制で体験教室も開催。現役職人の指導のもと、真っ赤に熱した鉄をハンマーで打つ火造り鋳造から仕上げまで体験できる。
越前市池ノ上町は越前打刃物の工房が集まるエリア。その一角にある山謙木工所では、包丁になくてはならない“柄”を製造している。今回訪れたのは、この木工所に併設されたギャラリーショップ「柄と繪」。木工所内でつくられた柄を挿げた包丁に加え、柄に漆絵や蒔絵を施したオリジナル作品が並ぶ。
作品を制作するのは東京藝術大学を卒業後、鯖江市河和田で蒔絵を修行、越前市へ移住してきたという山本由麻さんだ。もともと万年筆に蒔絵装飾を施しており、その技術を包丁の柄に応用したそうだ。手書きの柄付けのほか、水に浮かした漆の模様を移し取るマーブリングなど思わず見入ってしまう美しさで、消耗品として捉えられてきた柄を芸術品に高めている。
「柄と繪」では予約制で漆絵体験や、他の打刃物工房で包丁とぎなども体験するコラボワークショップを開催。自ら漆装飾を施した包丁は一生ものになるだろう。
起源は6世紀にまで遡ると伝えられている越前漆器。その主産地である鯖江市河和田地区にある「錦古里漆器店」は、昭和元年創業の漆塗り工房だ。ここでは工房見学のほか、漆塗り体験もできる。湯のみ茶碗やコーヒーカップ、ビアカップなどに漆で絵付けをするもので、乾燥させた完成品は後日送ってもらえる。
また錦古里漆器店は、2019年にローカルクリエイティブカンパニー「TSUGI」と共同でリニューアルオープン。TSUGIのオフィスや漆塗りの自転車を貸し出すレンタサイクルを含む複合施設に生まれ変わった。施設内の「SAVA!STORE」はTSUGIが運営する工芸品をメインとしたセレクトショップ。同店には、眼鏡の素材を使用したアクセサリー、サングラス、越前焼の食器、越前漆器の器や箸、越前和紙の財布など越前・鯖江エリアの産業、工芸が集積。デザイン性とストーリー性の高い選りすぐりのグッドプロダクツが並ぶ。
越前市池ノ上町は越前打刃物の工房が集まるエリア。その一角にある山謙木工所では、包丁になくてはならない“柄”を製造している。今回訪れたのは、この木工所に併設されたギャラリーショップ「柄と繪」。木工所内でつくられた柄を挿げた包丁に加え、柄に漆絵や蒔絵を施したオリジナル作品が並ぶ。
作品を制作するのは東京藝術大学を卒業後、鯖江市河和田で蒔絵を修行、越前市へ移住してきたという山本由麻さんだ。もともと万年筆に蒔絵装飾を施しており、その技術を包丁の柄に応用したそうだ。手書きの柄付けのほか、水に浮かした漆の模様を移し取るマーブリングなど思わず見入ってしまう美しさで、消耗品として捉えられてきた柄を芸術品に高めている。
「柄と繪」では予約制で漆絵体験や、他の打刃物工房で包丁とぎなども体験するコラボワークショップを開催。自ら漆装飾を施した包丁は一生ものになるだろう。
鯖江市は国内生産の90%以上を占めるメガネの生産地。この地でメガネの材料商社である㈱キッソオが、フレームの素材であるセルロースアセテート(綿花を原料とする植物性樹脂)を使って開発したアクセサリーブランドが「KISSO」だ。
アセテート素材は植物由来のため肌に優しく、透明感があり美しい輝きが特徴。身につけると温かみも感じる。メガネづくりで培った独自技法で、さまざまな色味のアセテートシートを貼り合わせ、削り出し、研磨を経てリングやネックレス、バングルなどを創り出す。アクセサリー以外にもアセテートとメチタンを組み合わせた“耳かき”があり、これが大ヒット。雑誌の表紙を飾るなど全国的に知名度を広めた。おしゃれな爪切りも人気で贈り物にもぴったり。工場の一角にあるショップでは商品を購入できる。
OTORIYOSE
たちよりスポット