東急ハーヴェストクラブ勝浦
©︎ヒロタケンジ
東京駅からJR内房線で最寄りの「浜金谷」駅まで約2時間、
房総半島の東京湾側にそびえる鋸山。
そこには豊かな自然と産業遺構、幻想的な趣きと東京湾を一望する絶景が共存する。
2021年には文化庁による「日本遺産」候補地域に認定され、近年ますます注目度が上がっている。
そんな鋸山に魅せられて房総に移住したフォトグラファーのヒロタ ケンジ氏に
見どころが点在する鋸山トレッキングをご案内いただいた。
My Harvest
「都心から遠くないのに緑豊かな山があり、海は美しく、食べ物もおいしいのが南房総の魅力です。中でも、かつて房州石の石切り場で日本寺の境内が広がる鋸山のトレッキングはおすすめです」そう話すのは房総在住のフォトグラファーのヒロタ氏だ。
今回は、JR「浜金谷」駅から、その昔石を運び出す際に使われた車力道を歩いて山頂に向かう。途中には、往時採石に使われていた器具や運搬システムの遺構が見られる「岩舞台」、石切後のゴツゴツした山肌が映画の天空の城ラピュタを彷彿とさせる「ラピュタの壁」など迫力ある遺構が点在する。さらに壁面に掘られた30m以上ある百尺観音、垂直の岩壁にはさまれた切通しなどが次々に現れる。
「元石切り場は古代の遺跡を思わせます。まるで異次元空間に飛び込んでしまったような雰囲気を感じられるでしょう」(ヒロタ氏)。
※勝浦駅から浜金谷駅まで電車で約60分
切通しを抜けさらに登ると山頂展望台に到着。ここからは360度のパノラマを一望でき、天気がよければ、眼下に東京湾と対岸の三浦半島、その先には名峰富士山の姿が。都心方面にはスカイツリーも確認できる。
近くには地獄のぞきがあり、断崖絶壁の淵から下を覗くスリル満点の体験を愉しめる。山頂で絶景を堪能したら、帰りは反対斜面の保田方面に下ろう。必見は、中腹に鎮座する高さ31mと磨崖仏(まがいぶつ)※の中では日本一の大きさを誇る大仏さま。参道を下ればJR「保田」駅はもうすぐだ。
「これまで何十回も鋸山に登りましたが、陽の差し込み方や空気感などいつ行っても表情が違い、新たな発見や気付きがありますね。アクセスについてもトレッキングはもちろん、鋸山ロープウェーを利用すれば「山麓」駅から「山頂」駅まで約4分、また、車でも山頂付近まで行けるのでご年配の方やお子さまでも愉しんでいただけると思います」(ヒロタ氏)。
対岸の久里浜港と「浜金谷」駅近くの金谷港は航路で結ばれているので、東京から久里浜へ行ってカーフェリーで金谷に渡り、鋸山トレッキングを愉しんでからJRで「勝浦」駅へ移動し、東急ハーヴェストクラブ勝浦へという行程もおすすめだ。
※岩をくり抜いてつくられた大仏のこと
Area Information
Spots around Mt.NOKOGIRIYAMA
鋸山の麓に位置する金谷には、南房総の美しい海と、山と海の豊かな恵みを受けた食堂や個性的なカフェがある。
鋸山散策の前後に訪れ、お気に入りを探してみては。