東急ハーヴェストクラブ那須
那須Retreat
雄大な自然が広がる那須高原では、この地を愛し、守りたいと思う人々のつながりが深まっている。
その一つの結晶が、豊かな森の中に魅力的な食や物販が集まる新名所
「GOOD NEWS NEIGHBORS(グッド ニュース ネイバーズ)」だ。
実は単なるおしゃれなショップの集まりではなく、それぞれの店舗が、
地元食材や廃棄木材の有効活用などサステナブルな活動を行っており、
ここを訪れることでゲストも間接的にその活動に寄与できる施設なのだ。
森と共生する持続可能なまちを目指す「GOOD NEWS NEIGHBORS」で
心地よいときを過ごしながら地域貢献にも参加したい。
My Harvest
東急ハーヴェストクラブ那須から車で約10分、那須町の高久地区に2022年にオープンした「GOOD NEWS NEIGHBORS」。東京ドーム約1個分の手つかずの森を切り開き、森と共生する“持続可能なまち”をテーマに8店舗が集まる。
この施設を運営するのは、那須土産として知られるお菓子「バターのいとこ」を製造・販売する㈱GOOD NEWSだ。起業のきっかけは、那須でクラフトバターをつくる「森林ノ牧場」の実情を知ったこと。バターは生乳から4%しか採れず、残りの90%以上が無脂肪乳となり、安価に取引されている。こうした無脂肪乳を再活用できないかと考えてつくりだしたのが「バターのいとこ」だという。開発の背景にあるのは、地元の牧場を応援したいという気持ちと食材ロス削減、そしてお客様に喜んでいただくという“三方よし”の考えだ。「GOOD NEWS NEIGHBORS」には、この考えに基づいた直営3店舗の他に、考えに共感したショップが出店。さらに隣接して地域の雇用創出と障害者の就労支援も行う同社の工場を併設。那須の資源である酪農・農業と観光・福祉をかけ合わせ、自然と人が共生できる持続可能なまちづくりを目指しているという。
直営店の「BROWN CHEESE BROTHER」では、ブラウンチーズを使った菓子を販売。ブラウンチーズとは、生乳からチーズをつくるときに出る副産物であるホエイを煮詰めた乳製品。カフェも併設し、ブラウンチーズ入りハンバーガーやホエイのワッフルなども提供する。
「いとこのドーナツ」は、生乳からバターをつくるときに出る副産物のバターミルクを生地に練り込んだ焼きドーナツを販売。栃木県産“ゆめかおり”を使ったブリオッシュタイプの生地は、ふんわりもっちりした食感。定番のシンプルなグレーズ、バニラシュガーをはじめ期間限定フレーバーなど全7種を楽しめるドーナツボックスセットもある。
「コナとスパイス」では、B級品の野菜を積極的に使ったカレーパンを販売。11種類のスパイスを使った奥行きのあるカレーをナンのようなパン生地で包んで焼くもので、辛さは3種類。カレーパンBOX(冷凍)は、お土産にもおすすめだ。
次に「GOOD NEWS NEIGHBORS」の取り組みに共感して出店した店舗を紹介。「ONIBUS COFFEE」は、都内に6店舗を展開するスペシャリティーコーヒーショップが手掛けるロースタリーカフェ。繰り返し使えるリユースカップやコーヒーかすを肥料に再利用する取り組みも実施。「USHIO CHOCOLATL」は、広島県尾道市のチョコレートメーカー。森に配慮したアグロフォレストリー農法のカカオ豆をはじめ、世界各国から良質な豆を仕入れ、焙煎、製造、販売まで行うBean to Barだ。アーティストとコラボしたパッケージは熱心なコレクターもいる。「Purveyors NASU Branch」は、群馬県桐生市の旅とアウトドアのコンセプトショップが出店。アウトドアギア、アパレル、ライフスタイル雑貨を揃えるほか、施設内の森にテントなどを提供し、自然の中で遊ぶ愉しさを提案。「Norfolk Gallery by Dear, Folks & Flowers」は、黒磯でフラワーショップを手がけるフローリストが発信するアートギャラリー。市場に出せない規格外のロスフラワーや林業で出るロスウッドなどを扱う。「バーバーヒラヤマ」は、黒磯の人気サロン「salon Chiune(サロンチウネ)」が週末のみ営業する“森の中の理容室”。切った髪はコンポストで堆肥化するほか、サステナブルなスタイリング剤やオリジナルアイテムなども販売する。
「GOOD NEWS NEIGHBORS」では、森を切り開いたときに伐採した木をテラスの軒を支える柱に使用。通路の壁などには、この地の土や切り出した木が使われている。その他、堆肥を作る落ち葉ステーションやコンポスト、森の土が雨で流れ出ないよう小枝などを積むボサ置きなども設置。月に一度、“森の木曜日”を設定し、スタッフたちが森の手入れも続けているそうだ。また、お客様向けのアプリではお買い上げごとに施設内の植樹やコンポストやベンチを増設する費用などに当てられるサステナブルポイントを付与。貯まったポイント数によってさまざまなサステナブルアクションに運用している。
体験できる施設