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蓼科

2023/03/12

春風と梅〜井戸尻史跡公園で雪の甲斐駒ヶ岳と梅が撮影できます〜

ここ数日の陽気で 国指定史跡の井戸尻史跡公園(富士見町)の梅が 見ごろになっていると聞き、さっそく出かけました。 井戸尻遺跡は 国重要文化財に指定された 極めて芸術的な 「神像筒形土器」や、「始祖女神像」が出土した遺跡です。 のどかな谷間の一角が公園になっていて、 そこにこじんまりとした梅林があります。 この公園の素晴らしいところは、 正面に甲斐駒ヶ岳を望むこと。 お隣の原村にある 阿久(あきゅう)遺跡の 「環状列石」は蓼科山を指しており 蓼科山を拝んでいたと考えられていますので、 この井戸尻遺跡も もしかすると甲斐駒ヶ岳を礼拝するための 遺跡だったのかもしれないなと思います。 そんな甲斐駒ヶ岳が最も美しく見える谷に、 梅が咲いているんです。 公園内には 初夏にエンコウソウが 咲く池もあり、 そこに甲斐駒ヶ岳が映り込みます。 カメラマンがちらほら来ていました。 辺りは梅の香りに満ちていて、 その香りだけでも天に登る心地がします。 井戸尻遺跡からは、 神火を灯すために使われたと 考えられる「香炉形土器」など、 祭祀のための土器がたくさん見つかっています。 古代の祈りの場だったと思われる井戸尻遺跡は、 日本の田舎の原風景をとどめている所です。  

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